こんにちは。
本記事では、2025年度(令和7年度)中小企業診断士 二次試験「事例Ⅱ」について、
私の事前予測(こちら)が実際の出題内容とどれだけ一致したのかを徹底検証します。
結果から先に言うと――
ズバリ「CRM」「動画」「価格戦略」の3本柱が完全的中。
的中率はおおよそ 80% に達する結果かと思います。
1.2025年度 事例Ⅱの出題概要
今年の事例Ⅱは、地域の「スポーツマッサージ店(B社)」が舞台でした。
B社は、地元アスリートや一般顧客に施術を提供する小規模サービス業で、「顧客との関係性強化」と「収益性改善」が主題でした。
テーマ構造は以下のとおり。
- 第1問: 3C分析による現状整理
- 第2問: 混雑時間帯の価格戦略
- 第3問: 顧客情報の蓄積と活用(CRM)
- 第4問: Web動画による認知向上・ブランディング
つまり、「顧客との関係性深化+デジタル活用+サービス改善」が
全設問を貫く共通キーワードでした。
2.予測内容と実際の出題の照合結果
予測記事では、2025年度の出題傾向として次のように記載していました。
「2024年の“観光・地域連携”型から転じ、2025年は顧客リレーション重視型に戻る」
「CRM・リピート促進・Web活用・動画訴求・価格政策が鍵」
この方向性は、実際の試験でほぼ全要素的中しています。
2-1.出題内容との比較表
6項目中5項目が完全一致。
特に、「動画×CRM×価格政策」の3軸が出題設問として明確に対応していた。
| 観点 | 予測記事の記述 | 実際の問題内容 | 的中度 |
|---|---|---|---|
| 業種 | サービス業(顧客接点重視) | スポーツマッサージ店 | ◎ |
| 主題 | CRM・リピート促進 | 顧客情報活用・関係性深化 | ◎ |
| デジタル活用 | SNS・動画マーケティング | Web動画の掲載・拡散 | ◎ |
| 価格戦略 | 時間帯別・需要平準化 | 混雑時間帯の価格設定 | ◎ |
| 顧客層 | 学生・一般顧客・地域住民 | 学生・地域住民中心 | ◎ |
| 新要素 | 感情価値・体験訴求 | 心のケア・信頼関係重視 | ○ |
3.設問別に見る的中ポイント
第1問:3C分析(現状整理)
- 予測: 「冒頭は3C分析型の現状整理が出る」
- 実際: 「B社の現状を3C分析の観点で述べよ」
➡ 完全的中。
キーワード「3C分析」が明記された設問は久々の復活。
キーワード「3C分析」が設問文に明記されたのは、久々に“教科書どおり”の出題と言えます。
受験生にとっては、
- Customer(顧客)
- Company(自社)
- Competitor(競合)
の基本フレームを持っていたかどうかで、解答スピードと抜け漏れの差が出た設問だと思います。
第2問:価格戦略
- 予測: 「混雑時間帯の価格差設定」「需要調整」
- 実際: 「混雑時間を踏まえたターゲット別価格戦略」
➡ 完全一致。
狙い通り「ターゲット層 × 価格政策」が問われた。
ポイントは、単なる値下げ/値上げではなく、
- ターゲット層 × 利用時間帯 × 価格政策
の組み合わせで、需要の平準化を図るところにありました。
予測段階でも「時間帯別料金・キャンペーン・予約優遇」といったキーワードを挙げていましたが、
実際の問題でも、まさにこうした観点が問われています。
第3問:顧客情報の蓄積・活用(CRM)
- 予測: 「顧客属性・嗜好データによる関係深化」
- 実際: 「顧客に寄り添う関係構築のため、蓄積・活用すべき情報」
➡ 完全的中。
しかも、感情価値・信頼要素を含む“進化版CRM”が出題。
しかも単なる“ポイントカード的なCRM”ではなく、
- 心身のコンディション
- 不安や悩み
- どのような場面で利用しているか(試合前・仕事帰り 等)
といった 感情価値・信頼要素を含む“進化版CRM” が出題されました。
単に「再来店率を上げるための情報」ではなく、
「心に寄り添うサービス」を設計するための情報 が問われた点は、
予測時に挙げていた「感情価値・体験訴求」の流れと強くリンクしています。
第4問:動画コンテンツ
- 予測: 「Web・SNSによる動画発信」「認知・信頼醸成」
- 実際: 「Webサイト掲載動画の内容を提案せよ」
➡ 完全一致。
マーケティングミックスの「プロモーション戦略」に該当。
マーケティングミックスで言えば 「プロモーション戦略」 に該当し、
- 新規顧客への認知向上
- 既存顧客との信頼関係の強化
- B社の専門性・安心感の訴求
といった機能を担う動画内容が問われました。
「派手なCM動画」ではなく、
- 施術の様子
- 店主やスタッフの人柄
- 利用者の声(テストモニアル)
などを通して、安心感と専門性を伝える構成 が王道解答になったと考えています。
4.的中の背景分析
ここまで的中した背景には、私の予測が次の3点を正確に押さえていたことがあります。
4-1.過去5年の構造的変化(地域観光 → 顧客個人)を分析していた
2020年以降の事例Ⅱでは、
- 観光・地域連携
- 多店舗展開
- コロナ禍を契機とした需要変動
などがテーマとして扱われる一方で、
「個々の顧客との関係性」に立ち返る年も周期的に訪れる 傾向がありました。
予測段階では、
「2024年の“観光・地域連携”寄りのテーマから、2025年は再び顧客リレーション重視型に戻る」
と読み、これが結果的に 業種・主題レベルの的中 につながりました。
4-2.中小企業庁の白書トレンド(人と地域のつながり)を反映していた
近年の中小企業白書・小規模企業白書では、
- 「共感」
- 「信頼」
- 「デジタル発信」
といったキーワードが繰り返し登場します。
これを踏まえ、
- SNS・動画などのデジタルツールを活かして人と人のつながりを深める
という文脈を事例Ⅱにも当てはめたことで、
動画 × CRM という出題の“軸”を事前に押さえることができました。
4-3.事例Ⅱの王道を外さない基本設計(STP+4P+CRM)
最後は、やはり 「王道のフレームを外さない」 という点です。
- STP(Segmentation/Targeting/Positioning)
- 4P(Product/Price/Place/Promotion)
- CRM(顧客関係管理)
この3つの組み合わせは、形を変えながらも 事例Ⅱのど真ん中 にいます。
出題形式が多少変わったとしても、
「誰に」「何を」「どう売り」「どう関係を深めるか」 という本質はブレません。
予測時点でこの“骨格”を前提にしていたことが、
結果的に「価格・動画・CRM」を高精度で読み当てることにつながったと考えています。
5.2026年度への展望
2025年度の事例Ⅱは、デジタル活用の深化 + 心のつながり重視という特徴がありました。
この流れを踏まえると、来年度以降は、次のような方向性が強まると考えられます。
- パーソナライズド・マーケティング(個人最適化・AI活用)
- 一人ひとりの嗜好・行動履歴に基づく提案
- メールやアプリ、LINE公式アカウントなどによる個別コミュニケーション
- 顧客との共創・コミュニティ形成
- イベント・オンラインコミュニティ・ファンクラブ的な仕組み
- 顧客を「参加者」「仲間」として巻き込む発想
- 体験価値(CX)と心理的ロイヤルティの強化
- 機能的価値だけでなく、「嬉しい」「安心」「誇らしい」といった感情を設計
- サービス利用前・利用中・利用後の全体体験をデザインする視点
特に今後の事例Ⅱを読み解くうえで、
- 感情データ
- 共感設計
- 口コミ連鎖型集客
といったキーワードは、押さえておきたいポイントです。
受験対策としては、次のような準備が有効 だと考えます。
- CRMの基本概念だけでなく、「感情・信頼・コミュニティ」まで含めた応用論点を整理しておく
- SNS・動画・口コミ・レビューサイトなど、デジタル施策の具体例をストックしておく
- 「一度きりの来店」ではなく、「関係性が続く仕組み」を常に意識して解答を組み立てる
6.まとめ
2025年度 事例Ⅱは、予測通り「CRM・価格・動画」の3本柱で構成されました。
全体的に、論理展開・ターゲティング・関係深化が明確に問われ、“的中精度80%級”の分析結果。
関連記事として、
「再現答案&80点答案の思考プロセス(事例Ⅱ版)」も用意しています。
設問ごとの骨子作成法や、CRM設問での差がつく書き方を徹底解説します。


コメント