問題1
経済センサス‐活動調査によると、2019年から2023年にかけて小規模企業の付加価値額はどの業種で最も増加したか。
A. 製造業
B. 建設業
C. 卸売業
D. 情報通信業
解答
D. 情報通信業
解説
近年、クラウドサービスやデジタルコンテンツ産業の成長により情報通信業の付加価値額が急速に拡大している。2019年~2023年の増加率は他業種を大きく上回り、デジタル化対応企業が付加価値を増大させたことが背景にある。特に、ソフトウェア開発やオンラインサービス提供企業が新規需要を獲得し、平均増加率が約25%となっている。
問題2
法人企業統計年報に基づき、中小企業全体の売上高経常利益率と自己資本比率の相関は一般にどのような関係を示すか。
A. 正の相関
B. 負の相関
C. 無相関
D. 非線形の関係
解答
A. 正の相関
解説
売上高経常利益率が高い企業は内部留保が蓄積されやすく、結果として自己資本比率も高まる傾向がある。そのため両指標は中小企業全体で概ね正の相関を示す。利益率向上策としてコスト管理や付加価値向上を図ることで自己資本比率強化にも寄与する。
問題3
中小企業白書の業種別設備投資額の動向で、近年最も投資額が減少している業種はどれか。
A. 飲食業
B. 製造業
C. 小売業
D. 医療・福祉
解答
A. 飲食業
解説
新型感染症の影響が長期化し、飲食業は来店客数の減少により収益環境が厳しく、設備投資が抑制されている。空調・厨房機器の更新需要も低迷し、2019年比で約15%減少。対策として非接触注文システムなどICT投資にシフトしている業者もあるが、多くは投資先を延期している。
問題4
企業規模別・業種別の1企業当たり売上高の推移で、次のグラフの変化を最も的確に表すものはどれか。
(グラフ省略)
A. 中規模製造業が小規模製造業を上回った
B. 小規模サービス業の伸び率が最も高い
C. 大規模小売業が横ばいで推移
D. 中規模建設業が急減
解答
B. 小規模サービス業の伸び率が最も高い
解説
グラフから小規模サービス業の1企業当たり売上高が年率約5%で増加しており、他規模・業種の伸びを上回っている。訪日客回復や地域需要開拓により、小規模サービス業の事業拡大が進んだ結果と考えられる。
問題5
中小企業白書に示された中小企業の海外市場取引額は、2021年→2023年でどの要因が最大の増減要因とされているか。
A. 為替レートの変動
B. 海外需要の回復
C. 貿易規制強化
D. 輸送コスト高騰
解答
A. 為替レートの変動
解説
2021年以降、円安が進行し、輸出額の名目上の円換算額が増加したことが最も大きな要因として挙げられている。実質的な取引量の増減よりも、円安による評価額の押し上げ効果が顕著であった。輸送コスト高騰や海外需要回復も影響したが、為替変動の寄与度が約60%を占めた。
問題6
白書における創業率と廃業率の動向比較で、以下の組合せとして正しいものはどれか。
創業率:○ 増加/□ 減少
廃業率:△ 増加/◇ 減少
A. ○+△
B. ○+◇
C. □+△
D. □+◇
解答
A. ○+△
解説
近年、創業意欲の高まりと副業解禁等により創業率は増加傾向。一方、経営環境の厳しさや後継者難により廃業率も増加している。特に小規模事業者で後継難による廃業が顕在化し、廃業率増加が継続している。
問題7
経済センサス基礎調査で、小規模企業従業者数の構成比が2015年→2023年で最も変動した業種はどれか。
A. 飲食業
B. 建設業
C. 小売業
D. 医療・福祉
解答
D. 医療・福祉
解説
高齢化の進行に伴い、医療・福祉分野のサービス需要が拡大し、小規模事業者の従業者数構成比が大幅に上昇。2015年の構成比約12%から2023年に約18%へと6ポイント近く増加し、全業種中最大の変動を示した。
問題8
中小企業におけるITツール導入率について、クラウドツール導入率が最も高い業種は次のうちどれか。
A. 製造業
B. 小売業
C. サービス業
D. 建設業
解答
C. サービス業
解説
サービス業は顧客管理や予約システムでクラウドツール活用が進んでおり、導入率は約65%と他業種をリードしている。製造業や小売業でもERPやPOSのクラウド化が進むが、サービス業のオンライン化対応が最も顕著である。
問題9
小規模企業白書の業種別企業数推移で、2018年→2023年に増加した業種として正しいものはどれか。
A. 卸売業
B. 宿泊業
C. 卸売業
D. 情報通信業
解答
D. 情報通信業
解説
情報通信業はインターネット普及とデジタルサービス需要の拡大を背景に企業数が増加。2018年の約5.2万社から2023年に約6.8万社へと増加率約30%で、他業種の減少傾向と対照的に大きく伸びている。
問題10
白書掲載のグラフから、産業別付加価値額/従業者数比率が最も高い業種を選べ。
A. 製造業
B. 情報通信業
C. 金融・保険業
D. 建設業
解答
C. 金融・保険業
解説
金融・保険業は高付加価値の金融商品取引や保険引受手数料を主業務とし、少人数で大きな付加価値を創出するため、従業者一人当たり付加価値額が全産業中最高水準にある。令和6年白書では産業平均の約1.8倍となっている。
II. 中小企業政策分野
問題11
中小企業基本法における「中小企業者」の定義で、製造業の場合、資本金および従業員数の上限はどれか。
A. 資本金3億円、従業員300人
B. 資本金1億円、従業員100人
C. 資本金5億円、従業員500人
D. 資本金3億円、従業員100人
解答
A. 資本金3億円、従業員300人
解説
中小企業基本法では製造業等の資本金上限を3億円、従業員数上限を300人と定める。商業・サービス業は資本金5,000万円、従業員100人以下とされるが、製造業等はより上位の基準が適用される。
問題12
マル経融資(小規模事業者経営改善資金)の貸付限度額は次のうちどれか。
A. 1,000万円
B. 2,000万円
C. 3,000万円
D. 5,000万円
解答
B. 2,000万円
解説
マル経融資は無担保・無保証人で、貸付限度額は2,000万円。運転資金は最長7年、設備資金は最長10年、利率は基準利率より約0.9%低い。利用には商工会議所等の6ヶ月以上の経営指導と証明書交付が必要。
問題13
経営革新計画制度における認定要件として正しいものはどれか。
A. 年間売上高10%以上の増加を証明
B. 新製品・新技術等の導入計画を策定
C. 資本金増強の計画を含む
D. 海外進出の具体的スケジュール
解答
B. 新製品・新技術等の導入計画を策定
解説
経営革新計画は新製品、新技術、サービスなどの導入による経営革新を図る計画である。売上高や雇用の一定要件はあるが、必須要件は新製品・新技術等の具体的な導入計画策定。計画認定後は税制優遇等を受けられる。
問題14
下請代金支払遅延等防止法で禁止される行為に該当しないものはどれか。
A. 正当な理由なく下請代金の支払を遅延
B. 下請代金の一方的減額
C. 下請事業者に対する返品の強要
D. 下請契約書の内容通知
解答
D. 下請契約書の内容通知
解説
禁止行為は払遅延、一方的減額、返品強要など優越的地位の濫用行為。契約書の内容通知は書面交付義務であり、法が義務付ける行為であって禁止行為ではない。適切な書面交付で取引の透明性を確保する。
問題15
小規模企業共済制度における掛金の所得控除限度額はいくらか。
A. 年間84万円
B. 年間120万円
C. 年間144万円
D. 年間60万円
解答
A. 年間84万円
解説
小規模企業共済の掛金は全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となり、年間最大84万円まで所得控除可能。受け取り時は一時金控除か年金控除の選択ができ、退職所得扱いまたは公的年金等控除の適用が受けられる。
問題16
事業承継・引継ぎ補助金で2025年4月に新設された「新事業進出補助金」と旧「事業再構築補助金」の主な違いはどれか。
A. 補助率上限が新事業進出補助金の方が高い
B. 対象経費に人件費が含まれるのは事業再構築補助金のみ
C. 補助上限額が事業再構築補助金の方が高い
D. 補助対象者に業歴要件があるのは新事業進出補助金のみ
解答
C. 補助上限額が事業再構築補助金の方が高い
解説
旧事業再構築補助金の補助上限は中小企業で1億円、新事業進出補助金は最大5,000万円。新事業進出補助金は創業支援や業態転換を促進するため比較的小規模な投資を対象とし、補助率や対象経費も限定的となっている。
問題17
日本政策金融公庫の新創業融資制度において、融資対象とならない要件はどれか。
A. 事業開始前の創業計画書提出
B. 自己資金要件1/10以上
C. 使途が遊興費目的
D. 連帯保証人・担保不要
解答
C. 使途が遊興費目的
解説
新創業融資制度は創業前に創業計画書を提出し、自己資金1/10以上を確保すれば連帯保証人・担保不要で融資可能。だが、運転資金・設備資金以外の遊興費等私的流用は認められず、使途制限に違反すると融資不可となる。
問題18
中小企業退職金共済(中退共)と小規模企業共済の課税関係の比較で正しいものはどれか。
A. 中退共は掛金全額損金、小規模共済は一部損金
B. 中退共の受取は退職所得、小規模共済は一時所得
C. 中退共は法人のみ対象、小規模共済は個人のみ
D. 両者とも一時金受取時に公的年金控除
解答
B. 中退共の受取は退職所得、小規模共済は一時所得
解説
中退共は退職金制度としての共済で、加入者受取時は退職所得扱い。小規模企業共済は個人事業主等向け積立制度で、受取額は一時所得扱いとなる(一定要件で退職所得扱いの選択も可)。掛金控除の方法や税務扱いが異なる。
問題19
事業協同組合と投資育成株式会社の主な役割の違いとして最も適切なものはどれか。
A. 協同組合は共同販売、投資育成は株式投資
B. 協同組合は金融業務、投資育成は人材育成
C. 協同組合は特許取得代行、投資育成は補助金交付
D. 協同組合は市町村設立、投資育成は政府直接設立
解答
A. 協同組合は共同販売、投資育成は株式投資
解説
事業協同組合は組合員の共同購買・共同販売などの共同事業を行い、経済的地位の改善を図る。投資育成株式会社は未上場企業等へ株式取得や増資引受を通じて成長資金を提供し、経営支援を行うベンチャー投資機能を持つ。
問題20
IT導入補助金とものづくり補助金の補助率の違いとして正しいものはどれか。
A. IT導入は1/2以内、ものづくりは2/3以内
B. IT導入は3/4以内、ものづくりは1/2以内
C. IT導入は補助上限100万円、ものづくりは300万円
D. IT導入は全額補助、ものづくりは1/3以内
解答
A. IT導入は1/2以内、ものづくりは2/3以内
解説
IT導入補助金はソフトウェアやクラウドサービス導入に係る経費の1/2以内を補助。ものづくり補助金は設備投資等の経費に対し中小企業で2/3以内(小規模1/2~2/3)を補助する。対象経費や要件が異なるため、適用制度の選択が重要である。

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