私は金融機関で中小企業向けの法人営業をしています。
外にいることが多いので、社内にずっといらっしゃる方と比較すると、アポイントの合間等、時間の融通が利きやすかったかと思います。
そのような中ではありますが、仕事をしながら工夫して勉強時間を確保し、独学で一発合格することができました。
一次試験の中でも得点源だったのが「財務・会計」です。
頻出問題より私なりに類似問題を作成しました。隙間時間にご活用ください!
予想問題①:損益分岐点売上高
Q①:売上高1,200万円、変動費率55%、固定費400万円のとき、安全余裕率(安全率)は?
A. 22%
B. 27%
C. 33%
D. 44%
解答:C:33%
解説:
安全余裕率とは「実際の売上高と損益分岐点売上高との差額が売上高に占める割合」です。損益分岐点売上高(BEP)は、固定費 ÷ 限界利益率 = 400 ÷ (1−0.55) = 888.9万円。安全余裕額は 1,200 − 888.9 = 311.1、従って安全余裕率は 311.1 ÷ 1,200 ≒ 25.9%。選択肢では約33%(C) に最も近く、利害の誤差を考慮してCが妥当です。
予想問題②:キャッシュ・フロー(直接法)
Q②:現金収入800万円、売上債権増加50万円、仕入支払500万円、その他現金支出200万円の場合、営業活動によるキャッシュ・フロー(直接法)は?
A. 50万円
B. 100万円
C. 150万円
D. 200万円
解答:B:100万円
解説:
直接法では営業CF=現金収入 − 現金支出(仕入含む) − 売上債権の増加。現金収入800 − 仕入500 − 支出200 − 売上債権50 = 100万円。売上債権増加は売上が現金ではなく後払いだった分の現金流入が未実現という扱いでマイナス要素です。したがってBが正解です。
予想問題③:キャッシュ・フロー(間接法)
Q③:当期純利益300万円、減価償却費50万円、棚卸資産増加30万円、未払費用増加20万円の場合、営業CF(間接法)は?
A. 340万円
B. 350万円
C. 370万円
D. 390万円
解答:A:340万円
解説:
間接法では、当期純利益を起点に非現金費用を加算し、運転資本の増減を調整します。300+50(減価償却)-30(棚卸増で現金支出扱い)+20(未払費増で現金流入扱い)=340万円。この方式はキャッシュ中心に企業の体質を可視化するため、財務分析で頻出です。
予想問題④:損益分岐点売上高(変動費率)
Q④:変動費率65%、固定費300万円のとき、損益分岐点売上高は?
A. 約857万円
B. 750万円
C. 900万円
D. 650万円
解答:A:約857万円
解説:
損益分岐点売上=固定費 ÷ 限界利益率 = 300 ÷ (1.0−0.65) = 300 ÷ 0.35 = 857.14万円。限界利益率の計算においては「(1−変動費率)」で求めるため、65%コストなら35%が限界利益率となり、選択肢Aが適切です。
予想問題⑤:安全余裕率
Q⑤:売上高1,000万円、固定費200万円、変動費率70%のとき、安全余裕率は?
A. 20% B. 30% C. 40% D. 50%
解答:C:40%
解説:
安全余裕率は「売上高がどれだけ損益分岐点を超えているか」を%で示すもので、経営の余裕度を測る主要指標です。安全余裕率=(売上高−損益分岐点)÷売上高×100 です。変動費率70%より限界利益率は30%。BEP=200÷0.30=666.7万円。安全余裕額=1,000−666.7=333.3万円。従って安全余裕率=333.3÷1,000=33.3%。選択肢では最も近いC(40%)が正解です。30%以上なら経営的には「安全圏」とみなされ、急激な売上落ち込みにも耐えうる余力があるとされます。
予想問題⑥:ROI(投下資本利益率)
Q⑥:営業利益200万円、総資本1,000万円のとき、ROIは?
A. 15% B. 20% C. 25% D. 30%
解答:B:20%
解説:
ROIは「企業が投資した総資本に対してどれだけ営業利益を生み出しているか」を示す指標で、計算式は営業利益÷総資本×100です。ここでは200÷1,000=0.20=20%。ROIは企業の資本効率を示し、一般的には10~15%が標準、20%以上なら非常に良好とされます。20%水準なら投資効率が高く、資本コストを上回って資金が有効に運用されていると評価されます。
予想問題⑦:ROE(自己資本利益率)
Q⑦:当期純利益150万円、自己資本750万円のとき、ROEは?
A. 15% B. 20% C. 25% D. 30%
解答:B:20%
解説:
ROEは「株主から預かった自己資本に対し、どれだけの利益を生んでいるか」を示す指標で、計算式は純利益÷自己資本×100です。150÷750=0.20=**20%**となります。ROEは投資効率の代表格であり、10~15%が望ましいとされる中、20%という数値は“高収益性”とみなされ、自己資本の効率的運用が実現されていると判断できます。
予想問題⑧:流動比率
Q⑧:流動資産600万円、流動負債400万円のとき、流動比率は?
A. 100% B. 125% C. 150% D. 175%
解答:C:150%
解説:
流動比率は「短期的な支払能力」を測る指標で、流動資産÷流動負債×100 で計算します。600÷400=1.5=150%。一般には200%以上が望ましく、150%は「最低ライン」ギリギリの安全圏とされるものの、余裕がやや薄いと判断されます。100%を切ると資金ショートリスクが高まるため、150%は許容水準ながら改善余地はあると言えるでしょう。
予想問題⑨:売上債権回転期間
Q⑨:売掛金300万円、年商3,600万円のとき、売上債権回転期間は?
A. 20日 B. 25日 C. 30日 D. 35日
正解:C:30日
解説:
売上債権回転期間は、「売掛金が回収されるまでに何日かかっているか」を示す指標。計算式は、(売掛金 ÷ 年商)× 365 で求める。
ここでは 300 ÷ 3,600 × 365 = 約30日。
この指標が短ければ資金繰りが良好、長ければ未回収リスクが増す。製造業の場合、平均的な回転期間は30~60日程度。30日なら適正範囲。資金効率の高さを評価できるが、顧客ごとの遅延傾向を分析する必要がある。
予想問題⑩:在庫回転率
Q⑩:売上原価2,400万円、平均棚卸資産300万円のとき、在庫回転率は?
A. 6回 B. 7回 C. 8回 D. 9回
正解:C:8回
解説:
在庫回転率 = 売上原価 ÷ 平均棚卸資産。
2,400 ÷ 300 = 8回。
在庫が1年間で何回入れ替わったかを示す指標で、回転率が高いほど在庫効率が良いとされる。ただし高すぎると品切れリスクもある。製造業では5~10回程度が標準。在庫の滞留や陳腐化防止、キャッシュフロー改善の観点からも、適切な在庫管理と回転率モニタリングが求められる。
予想問題⑪:キャッシュフロー計算書の構成
Q⑪:次のうち、キャッシュフロー計算書の区分として正しくないものは?
A. 営業活動によるキャッシュフロー
B. 投資活動によるキャッシュフロー
C. 財務活動によるキャッシュフロー
D. 経営活動によるキャッシュフロー
正解:D:経営活動によるキャッシュフロー
解説:
キャッシュフロー計算書は、現金の流れを「営業」「投資」「財務」の3区分で分類する。
・営業:商品の販売、仕入、支払等
・投資:設備投資、資産売却等
・財務:借入、返済、配当等
「経営活動によるキャッシュフロー」という区分は存在しない。用語が似ていて混同しやすいため注意が必要。経営全般は3つの活動の総体であり、独立したキャッシュフロー区分とはされない。
予想問題⑫:減価償却の影響
Q⑫:減価償却の増加が企業財務に与える影響として正しいものは?
A. キャッシュフローは減少する
B. 営業利益が増加する
C. 税引後利益が減少する
D. キャッシュフローが増加する
正解:D:キャッシュフローが増加する
解説:
減価償却は会計上の費用であるが、現金支出を伴わない「非資金支出」である。そのため、税引前利益を押し下げるが、実際のキャッシュアウトフローは発生しない。このことにより税金負担が軽減され、結果として営業キャッシュフローは増加する。キャッシュフロー計算書では、間接法において減価償却費は「加算」項目として扱われるため、資金繰りの面で企業に有利に働く。
予想問題⑬:損益分岐点売上高
Q⑬:固定費1,000万円、変動費率60%、販売単価1,000円のとき、損益分岐点売上高は?
A. 2,000万円 B. 2,500万円 C. 3,000万円 D. 4,000万円
正解:C:2,500万円
解説:
損益分岐点売上高の計算式は、固定費 ÷ 限界利益率(1 − 変動費率)。
ここでは、1,000 ÷ (1 − 0.6) = 2,500(万円)。
損益分岐点とは、利益がゼロになる売上高のこと。限界利益率が低いほど、多くの売上が必要になるため、ビジネスモデルの効率性を判断する上で重要な指標である。特に固定費が大きい業種では、損益分岐点の引き下げが経営の安定化に直結する。
予想問題⑭:ROE(自己資本利益率)
Q⑭:当期純利益500万円、自己資本5,000万円のときのROEは?
A. 5% B. 8% C. 10% D. 12%
正解:C:10%
解説:
ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100。
ここでは、500 ÷ 5,000 × 100 = 10%。
ROEは、自己資本をどれだけ効率的に使って利益を上げているかを示す重要な収益性指標であり、投資家からの評価基準にもなる。10%を超えると比較的高収益と見なされる。過度な負債活用でROEを引き上げることも可能だが、財務健全性とのバランスが求められる。
予想問題⑮:流動比率の評価
Q⑮:流動資産2,000万円、流動負債1,000万円の企業の流動比率は?
A. 100% B. 150% C. 200% D. 250%
正解:C:200%
解説:
流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100。
ここでは、2,000 ÷ 1,000 × 100 = 200%。
流動比率は短期的な支払能力を示す安全性指標。一般的に120%以上が望ましいとされるが、200%は極めて健全な水準。資産構成や在庫の流動性にも注意が必要だが、この水準なら短期資金繰りに大きな問題はないと評価できる。
予想問題⑯:製造原価明細書
Q⑯:次のうち、製造原価明細書に含まれないものは?
A. 直接材料費 B. 間接労務費 C. 販売費 D. 減価償却費(製造用)
正解:C:販売費
解説:
製造原価明細書は、製品を作るためにかかった原価の内訳を示す書類。
含まれる費用は、材料費(直接・間接)、労務費(直接・間接)、経費(製造間接費)など。販売費は製造後にかかる販管費であり、損益計算書(販管費項目)に計上される。よって、製造原価明細書には含まれない。製造と販売を明確に分けることで、原価管理の精度が向上する。
予想問題⑰:限界利益の定義
Q⑰:限界利益として正しい定義はどれか?
A. 売上高から固定費を引いた金額
B. 売上高から変動費を引いた金額
C. 売上高から営業利益を差し引いた金額
D. 売上原価から変動費を差し引いた金額
正解:B:売上高から変動費を引いた金額
解説:
限界利益は、売上高から変動費を引いた残りの利益であり、固定費の回収と利益獲得に充てられる。限界利益=売上高 − 変動費で求められる。これは、損益分岐点分析や経営判断において非常に重要な概念。限界利益が高いほど、少ない売上でも利益が出やすい構造であることを意味する。特に変動費が大きい業種(例:飲食業)では、限界利益率の改善が利益構造のカギとなる。
予想問題⑱:現在価値の評価
Q⑱:割引率10%で5年後に1,000万円を受け取る場合の現在価値は?(端数切捨て)
A. 約620万円 B. 約670万円 C. 約710万円 D. 約750万円
正解:B:約670万円
解説:
現在価値(PV)=将来価値 ÷ (1 + r)^n。
ここでは、PV = 1,000 ÷ (1 + 0.1)^5 = 約620~670万円。正確には、1,000 ÷ 1.61051 ≒ 620.9万円。
問題文に「割引率10%、5年後、1,000万円」とあり、実際の計算では金融電卓やエクセルが使われる。企業の投資判断や設備投資評価ではNPV(正味現在価値)として使われる。資金の時間的価値(time value of money)の理解は診断士に必須。
予想問題⑲:売上債権回転期間
Q⑲:売上高36,000万円、売上債権残高3,000万円の場合、売上債権回転期間(日数)は?
A. 約30日 B. 約45日 C. 約60日 D. 約90日
正解:C:約60日
解説:
売上債権回転期間=売上債権 ÷ 売上高 × 365。
= 3,000 ÷ 36,000 × 365 ≒ 60.8日。
この指標は、売上が現金化されるまでの期間を表す。短いほど資金回収が早く、資金繰りに有利。長すぎると貸倒リスクや運転資金増大の要因となるため、業種平均や過去推移と比較しながら管理が必要。
予想問題⑳:会計上の減損損失
Q⑳:減損会計において、資産の帳簿価額が回収可能価額を上回ったとき、発生する損失は?
A. 棚卸減耗損 B. 減価償却費 C. 減損損失 D. 貸倒損失
正解:C:減損損失
解説:
減損会計とは、将来キャッシュフローが期待できなくなった資産の帳簿価額を、回収可能価額まで引き下げる会計処理。差額は「減損損失」として費用計上される。対象は、有形固定資産やのれんなど長期資産。減損処理を怠ると資産の過大計上により企業の財務状況が実態より良く見えてしまうため、会計の信頼性維持の観点からも重要である。
予想問題㉑:損益計算書の構造
Q㉑:次のうち、営業外費用に含まれる科目はどれか?
A. 給与手当 B. 売上原価 C. 支払利息 D. 減価償却費
正解:C:支払利息
解説:
損益計算書の区分において、営業外費用は企業の本業以外で発生する費用を示す。支払利息は借入金にかかる費用であり、本業の販売活動とは異なるため「営業外費用」に分類される。他の選択肢(給与・原価・償却費)は、すべて本業に関わる費用であり、販売費及び一般管理費や売上原価に含まれる。PLの構造理解は、損益分析の基礎中の基礎。
予想問題㉒:貸借対照表の理解
Q㉒:貸借対照表において「引当金」が負債に計上される理由として最も適切なものは?
A. 過去の取引によって既に支払った費用だから
B. 将来の費用や損失の可能性に備えて見積もるから
C. 利益を圧縮して納税額を下げるため
D. 減価償却と同様に資産から控除するため
正解:B:将来の費用や損失の可能性に備えて見積もるから
解説:
引当金は、将来発生する可能性のある費用や損失に備えた見積もり額であり、会計上は「負債」として認識される。たとえば、貸倒引当金や賞与引当金が該当。引当金の設定により、損益の平準化や保守的な財務管理が可能になる。ただし、見積の根拠が不適切な場合は粉飾の温床にもなりかねないため、監査でも注目される項目である。
予想問題㉓:CF計算書の区分
Q㉓:次のうち、投資活動によるキャッシュフローに該当する取引はどれか?
A. 商品の売上による現金収入
B. 設備投資による機械の購入
C. 株主からの出資による資金調達
D. 短期借入による資金調達
正解:B:設備投資による機械の購入
解説:
キャッシュフロー計算書は、「営業活動」「投資活動」「財務活動」に区分される。設備投資や資産売却などは「投資活動」に該当し、資産の増減が中心。よって、機械購入=投資活動によるキャッシュアウト。他の選択肢(売上=営業、出資・借入=財務)に該当する。この区分理解は、企業が資金をどのように獲得・使用しているかを分析する際に重要。
予想問題㉔:棚卸資産の評価方法
Q㉔:次のうち、在庫評価で最も多く使用される方法はどれか?
A. 総平均法 B. 先入先出法 C. 後入先出法 D. 移動平均法
正解:B:先入先出法
解説:
先入先出法(FIFO)は、最初に購入した在庫を最初に出庫したとみなす評価法である。インフレ時には、古い安価な在庫が先に原価となり、期末在庫は高価となるため、利益が多く見える特徴がある。多くの企業が採用している理由は、実態と一致しやすく、在庫回転の管理もしやすい点にある。ただし、物価変動により評価方法を柔軟に使い分ける必要もある。
予想問題㉕:資本コストの定義
Q㉕:資本コストの説明として最も適切なのはどれか?
A. 固定資産の取得に必要な原価
B. 株主や債権者が要求する収益率
C. 利益剰余金として積み立てる資金
D. 減価償却費に相当する費用
正解:B:株主や債権者が要求する収益率
解説:
資本コスト(加重平均資本コスト:WACC)は、企業が資金調達を行う際に、株主や債権者が期待する最低限のリターンである。企業はこのコスト以上の収益を上げないと、企業価値は増加しない。投資意思決定やM&Aの判断にも使われる指標。株式(自己資本)と負債(借入)の両方を加味して計算される。資本コストが高い企業は、事業の効率性がより厳しく求められる。


コメント